POWER FOR TEACHERSに「タグ機能」がつきました!! ◇◇ POWER FOR TEACHERSプロジェクト!! 全ての先生方のために ◇◇ 

2020.12.11 Fri

G suiteも動画作りも、楽しむしかない!!”GEG Nara”でつながりましょう。

GEG Naraの共同リーダーであり、奈良県で現役高校教諭をされている川島賢太先生へのインタビュー。

ケーブルテレビ勤めから教員へ。

小田:今日はGEG Nara(GEG= Google Educator Groups)の共同リーダーであり、奈良県で現役高校教諭をされている川島先生にお話しを伺ってまいります。はじめに、川島先生のお勤め先の学校について教えてください。

川島先生:私は、奈良県にある高校の機械工学科で教員をしています。ここでは、高校生に機械を使ったものづくりを指導しています。特に私は生徒たち向けに「機械屋の中の電気屋」であると称して独自色を出しながら、機械工学に留まらず、電子工学や情報工学(電子工作からプログラミングまで)等を活用して動く機械をつくること(メカトロニクス)を専門に教えています。

小田:川島先生は大学を卒業後、教員になる前に社会人経験がおありとのこと。

川島先生:大学卒業後は、ケーブルテレビに2年ほど勤めました。それは「テレビ番組を作りたい!」という夢があったからです。ただ会社からは、「君は情報に強そうだからインターネットの部門に入ってください」ということで、勤務期間中はネットワークエンジニアをしていました。その間、教員になる夢もあきらめていなかったのと、マイナーな工業科の教員の公募もたまたま出ていたことから、ご縁あって現職に至りました。

小田:工業科の生徒には、卒業後、就職を選ぶ子も多いと思いますが、まさに社会で求められる力を実感したうえで、先生になられたのですね。

川島先生:そうですね。私の強みとしては、わずか2年ではありましたが民間企業での経験があることです。そのため会社の仕組みや、会社で求められる力を生徒にも伝えるようにしています。

小田:川島先生のお勤めの学校は、普通科の高校におけるコロナの影響とは、また違った意味でご苦労があったのではないかと拝察しております。

川島先生:やはり、私の学校では1年を通してものづくりをしているので、2か月の休校期間は大きかったです。特に、ものづくりは”積み上げ”なので、取り組むことのできる時間が短くなったことは痛手でした。これについては、実技の時間は短くても作れる品物に変更しました。

小田:現在、日頃のコロナ対策についてはいかがでしょうか。

川島先生:特段変わったことはしていないのですが、マスクと手洗いの徹底、そして毎日の検温(健康観察)をしています。あとは、少しでも体調に違和感があれば無理して学校に来なくても良いことを生徒に伝えており、報告・連絡・相談の徹底をしています。

小田:感染拡大が再び言われている今だからこそ、基本的な感染対策を徹底したいですね。

動画作りのポイントは「尺、中身、どうしたら伝わるのか」を考えること。

小田:川島先生は、「川島企画」というアカウント名でYouTuberとしても動画をアップされていると思います。限定公開と伺ってはいますが、ホームルームや授業動画も数多くYouTubeを経由して、生徒に提供されていると聞いています。この取り組みの背景について教えていただけますか。

川島先生:奈良県では4月、「在宅教育」という名称を日本で先陣を切って掲げて、オンラインを前提にした授業実施に取り組むことになりました。学校としても緊急事態宣言発出後は、できる人からオンライン授業を実施するようにとのことだったことや、5月からは県内すべての国公立学校にG suite for Education(Google LLC, 以下「G suite」)アカウントが発行されたことを皮切りに、クラスルームを作成し、活用を開始しました。こうして、「在宅教育」という名のもと、生徒の学びを途絶えさせないこと、家にいても勉強ができる取り組みを開始しました。

小田:その一環として、YouTubeの活用があったということですね。

川島先生:当初、奈良県はYouTubeに授業動画をあげることを推奨していました。教員も自宅勤務となり、動画作成のスキルをあげることが求められ、可能な人は実際に動画をアップすることも言われていました。私自身、もとは「番組を作ってみたい!」と思っていたので、「これは、腕の見せ所や!」と思い、取り組みました。

小田:「オンライン授業のビデオってどうやって作るの(本編)」という動画を拝見し、その分かりやすさと、丁寧さにびっくりしました。思った以上に簡単に動画が作れることが、短い時間の動画にも関わらずぎゅっと詰まっていて、さすがだと思いました。

小田:動画作りにおいてはご関心も、スキルも秀でていらっしゃる川島先生でも、ご苦労された点はおありだったのでしょうか。

川島先生:人を前にするのではなく、カメラに対して話すことになるので、相手の空気感が読めないことは難点でした。
 また、動画は面白くなければ2分以内に半分の子が離脱するもしくは早送りをし始めると教えてもらったことがあります。その意味では、動画は作ったけれども先生の自己満足で終わるというのは良くないので、いかに子どもたちを動画に引き留めておくのか、ということの工夫が課題と感じています。実際、私は5分の動画を分散させて、生徒に提供しています。「動画の尺、中身、どうしたら伝わるのか」という視点をもつことが動画を作る上で大切だと感じています。

小田:現在は対面授業が始まっている関係から、動画作りはされていないとのことですが、川島先生にお問合せいただくと、これまでにどのような動画をお作りになられているのかについて教えていただけるとのことです。お問合せメールアドレスは、本記事最下部の川島先生のご紹介箇所に記載しています。川島先生、お心配りを本当にありがとうございます。

「GEG Nara」の今後の活動にご注目!

小田:おそらく非公開資料になると思うのですが、この度の記事公開に当たり、川島先生がご作成された「G suite for Education 活用の実際」という、59ページにわたる資料を拝見しました。(以下、資料の目次。)

 この資料についても、ご関心がおありの方はぜひ川島先生へ直接お問い合わせいただきたいのですが、この記事をご覧の方のために、具体的にG suiteの活用事例を1つ教えていただけますか。

川島先生:G suiteは様々活用をしているのですが、例えば、これまで毎授業実施していた小テストをすべてオンラインに切り替え、その時にクラスルームを活用しています。具体的には、授業が終わる5分前に「みんな、携帯を出していいよ」と言い、フォームのアドレスを生徒に送ります。生徒は、送られてきたアドレスから小テストを回答するという流れです。こうした小テストを10回程度重ね、「小テストの初回から10回目までを期末テストの範囲にするから!」ということをしました

小田:丸つけの手間を省くことができるのに加えて、紙から端末へ変わったことで、生徒は何度でも気軽に、繰り返し小テストに挑めるというメリットもありますね。

川島先生:小テストに繰り返し挑んだ生徒の痕跡は教員側で管理できるので、繰り返し学習としての小テストの価値が一層高まると感じています。
 今は、対面授業に加えて、家で携帯電話を触っている時間を少しでもテスト勉強の時間にしてもらえるよう、端末を用いた学習機会を教員側から積極的に仕掛けていく「ハイブリッド型」を意識しています。

小田:今、G suiteの活用について教えていただきましたが、川島先生は”GEG Nara”の共同リーダーを務めていらっしゃるとのこと。恥ずかしながら、私はこの度初めて”GEG”の存在を知りました。恐縮ですが、こちらについても教えていただけますか。

川島先生:GEGというのは、Google公認の地域コミュニティです。正式名称は”Google Educator Group”(Google 教育者グループ)といいます。Googleのクラウドアプリを活用している教育関係者によって構成されているグループで、オンラインやオフラインの交流を通じて共に学び、Googleのアプリケーションの基本的な使い方や教育的活用について共有するためのものです。

小田:このGEGは地域ごとにコミュニティが存在するようで、その奈良にあるグループの共同リーダーをお務めでいらっしゃるということですね。

川島先生:GEG Naraの直近の活動としては、Googleの「認定教育者レベル1」という、Googleのツールを授業で使いこなすための初歩の資格取得を目的とした勉強会を、11月末にオンラインで開催したところです。
 その他、SlackというコミュニケーションツールやGoogle Groupを用いて、メンバー同士の意見交流は常時行っています。

小田:ちなみに、GEG Naraのメンバーは現在、何名程度なのでしょうか。また、参加できる方の条件等があれば教えてください。

川島先生:グループは現在20~30名程度です。参加条件についてですが、基本的には奈良にゆかりがある方であれば、学校教育や社会教育を問わず、教育に関係する人のだれもが参加可能です。また、Googleのアプリケーションの使い方を一から勉強してみたい方のみならず、すでに上級者の方も参加可能です。気軽に、地道にというスタンスで運営していますので、ぜひご関心がおありの方はお問い合わせいただけると嬉しいです。

小田:GEG Naraにご関心がある方は、HPへアクセスいただき、「GEG Naraへの参加」から「GEG NaraのGoogle Groupに参加する」をクリック、さらに「グループへの参加をリクエスト」をいただけると良いと思います。

小田:もう1点、今後のGEG Naraのご活動について、すでに決まっているものはあるのでしょうか。

川島先生:今後は、いつ、何をするのかは未定なのですが、3カ月に1回程度、主催イベントを行う予定です。例えばですが、ICTを導入したらこんなことあるよねーっといった「ICT活用あるある」を、ラップバトルするようなイベントが良いのではないか、という意見がグループ内で挙がっていました。遊び心も大切に、楽しく運営をしていきたいと思います。

全国の先生方へのメッセージ

小田:最後に全国の先生方へメッセージをお願いします。

川島先生:奈良県で緊急事態宣言が出た時、奈良県の全先生向けの研修に呼んでいただいたことがあるのですが、その時は「恥なんか捨ててしまえ!」という言葉を先生方に贈らせていただきました。この言葉には、自分で壁を作らないでほしいという想いを込めました。
 私自身、恥なんか捨ててしまって、誰に何を言われようとも、自分のやりたいことを楽しくどんどんやっていこうと心の中で思っています。「遊ぼうよ!楽しもうよ!」そんな気持ちでいます。

小田:今日の記事には書ききれなかったのですが、印象に残っていることとして、教育委員会が契約してくれている様々なツールをしっかりと活用して、働き方改革、特に生産性の高い働き方へいかにつなげていくか、という視点もとても魅力に思いました。そのためにも、批判を恐れずにお一人お一人の先生方のお取組が広く発信され、情報が活発に交換されることで、結果としてICT活用の活発化へとつながっていく、そのような流れが理想なのだと思いました。
 川島先生、本日はありがとうございました。

話し手

川島賢太先生 … GEG Nara共同リーダー。現役高校教諭。
MAIL:kawashima.project@gmail.com
Facebook:https://www.facebook.com/kawashima.project
GEG Nara:https://sites.google.com/view/geg-nara
GEG Nara(Facebook):https://www.facebook.com/groups/574372943257397

聞き手/ライター

小田直弥 … NPO法人東京学芸大こども未来研究所専門研究員。

Archiveページへ

編集長
イチ推しタグ!!
  注目タグ!!

学校別の取組

 

インタビュー

▶︎各記事タグ一覧